ガウスフィルタとナイキストIIIフィルタを併用するディジタルFMの伝送特性
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概要
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本論文では, 前置フィルタとしてナイキストIIIフィルタとガウス形フィルタを併用するディジタル周波数変調方式を提案する. 本方式では, これら二つのフィルタにより送信信号の位相の時間的変化の様子と1符号期間当たりの位相変化量の制御を独立に行えるため, フィルタのパラメータであるαとB_bTを適切に設定することで伝送特性を改善することが可能となる. 更に, 前置フィルタを構成する上記二つのフィルタの組合せは興味深い特長を有し, ナイキストIIIフィルタによって信号間最小距離d^2_<mingt;の制御が可能で, 2.0を越えるd^2_<mingt;を獲得でき, 誤り率特性を向上させることができる. 一方αによるd^2_<mingt;の増加に対して信号帯域幅は広がるため, ガウスフィルタの帯域制限効果を利用し, スペクトル帯域幅を調節することが可能になる. このように二つのフィルタのパラメータを適切に設定し, それに適応した復調方式を採用することにより, 優れた伝送特性が得られる. 更に, AWGN環境下で直交同期検波を行った場合, GMSK方式よりも優れた伝送特性を有することを明らかにしている.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-02-25
著者
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今村 彰隆
大阪産業大学工学部電気電子工学科
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佐藤 正志
大阪産業大学工学部電気電子工学科
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佐藤 正志
大阪産業大学 工学部 電気電子工学科
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高石 渉
大阪産業大学工学部電気電子工学科:(現)日本無線(株)研究所
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木村 建夫
大阪産業大学工学部電気電子工学科
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今村 彰隆
大阪産業大学 工学部 電気電子工学科
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