高調波モード同期ファイバリングレーザのパルス安定性に関する数値解析 : 光バンドパスフィルタの影響(超高速・大容量光伝送処理,デバイス技術,及び一般)

概要

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高調波モード同期ファイバリングレーザの振幅不安定については、温度変化等による長期的不安定と、スーパーモード雑音等による短期的不安定が知られている。本論文では、レーザ共振器中に挿入される光バンドパスフィルタの影響により、短期的不安定の発生し得ることを数値的に示した。共振器中を周回する波束がGinzburg-Landau方程式に従うものとして、波束の発展をスプリットステップフーリエ法で解き、リング一周回後の振幅を次周回の初期値に用いることでレーザ内の光の発展を模擬した。まず、ローレンツフィルタを用いた場合について計算し、非飽和利得とフィルタ帯域幅のパルス安定性に与える影響を調べた。この結果、安定動作するフィルタの帯域幅の範囲には制限があり、安定化した場合でもパルス高に若干のばらつきが生じる得ることを予見した。次に2次のベッセルフィルタについても同様の計算を行い、フィルタの帯域幅に対する制限が緩やかであること、また、安定化した場合のパルス高が揃うことを予見した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-10-29