3素子エスパアンテナのリアクタンスダイバーシチにおける2つの自由度の有効利用法(アダプティブアンテナ,MIMO及び無線信号処理技術,無線通信一般)

概要

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3素子エスパアンテナでは、2つの無給電素子に装荷される可変リアクタのリアクタンス値を交換して指向性を切り換えることにより、整合を保ったまま(リアクタンス)ダイバーシチ効果を得ることができる。これまでの検討では、リアクタンス値を固定して評価を行っていたが、本稿では、高いダイバーシチ効果を得ることのできるリアクタンス値の組み合わせを最急勾配法で求める。その結果、切り換えで得られる2つの指向性の相関係数をほぼ0にすることのできるリアクタンス値の組み合わせが連続的に存在することを示す。リアクタンス値は2つ存在するので、ダイバーシチ効果を得た上で1つの自由度が残ることが分かる。この自由度を利用して、整合の改善、あるいは、電波到来方向の利得の改善、あるいは、DC電圧制御の工夫を提案する。また、利得の改善の検討では、指向性の絶対レベルを計算する必要がある。そこで、遠方界や利得を、ベクトル実効長を考慮した等価ウェイトベクトルモデルにより、整合を考慮して計算する方法を明らかにする。
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-10-22