双方向マルチモーダルサービス品質に関する心理要因分析(モバイルQos, ユビキタス, アドホックNW, 及び一般)

概要

論文の詳細を見る
近年,インターネットアクセス回線のブロードバンド化にともない,映像コミュニケーションに代表される双方向マルチモーダルサービスが注目を集めている.双方向マルチモーダルサービスは,従来の電話サービスとは異なり,臨場感ある豊かなコミュニケーション手段として期待されている.ユーザ満足度が高いサービスを提供するためには,メディア品質の良し悪しだけではなく,臨場感・一体感などのサービスの豊かさを測度とした設計・管理指針の導出が重要になる.そこで本稿では,サービスの豊かさを測る尺度を明確にするため,様々な品質で提供される映像コミュニケーションサービスから受ける印象をSD法と因子分析法により分析した.その結果,安心・一体感,美的感,躍動感の3つの心理要因を抽出した.次に,各心理要因に影響を与える品質劣化要因を明らかにした.また,抽出された心理要因と総合品質の関係を重回帰分析によって対応づけた結果,非常に高い相関でモデル化できたことから,総合品質は上記心理要因で説明できることがわかった.
一般社団法人電子情報通信学会の論文
2004-04-16