システム開発で対象とする安全性
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概要
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最近, システム開発において安全性(safety)の観点(アスペクト:aspect)からのアプローチに関心が高まっている. ところが, 安全性という用語は, システム開発の分野でも場合によって様々な意味で用いられている. 今後開発の自動化が進んでいくと, 多様な情報管理のためのリポジトリ(repository)が必要になって来るため, 従来は開発者が場面により使い分けていた用語の意味を明確にし, 概念体系の構築が必要になって来るものと思われる. 本稿では, その第一歩としてまず安全性という用語についての様々な意味の記述と検討を行う. まず, 要求仕様レベルでは, 安全性は何らかの共通の基準(criteria)に準拠しているのではないかと考え, その基準の記述を試みると共に, 人間の活動という観点から安全性について検討する. 次に, 要求仕様レベルとは違う意味で用いられているように見受けられるプログラム(仕様)レベルでの様々な安全性の性質について示す. また, 従来は安全性の研究では工業系システム中心だったが, 業務系システムでの意味考え, データの安全性という観点から性質を示す. 最後に, ユーザから見た場合の安全性の意味について考え, 安全性(safety)とセキュリテイ(security)を併せたトラスト(trust)なシステムという考え方を提案する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-11-20
著者
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