認識誤り傾向の確率モデルを用いた二段階探索法による大語彙連続音声認識

概要

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多段階探索による大語彙連続音声認識の一方法を提案する。提案法は二段階で構成される。第一段階は音響モデルに基づいて入力音声から基本単位の最尤系列を復元する。第二段階は第一段階の復号出力において単語の最尤系列を探索し、認識結果とする。新奇な点は探索の第二段階で用いる差分モデルである。差分モデルによって第一段階で生ずる復元誤りに対処して、正解単語列を探索することが可能となる。差分モデルは統計モデルとして実現され、学習データがらパラメータを推定される。第一段階はトライフォンモデルを用いた1パスDPアルゴリズムで実現される。第二段階は差分モデルとNグラム言語モデル用いた最良優先探索アルゴリズムで実現される。提案法を新聞記事の読上げ音声を用いて評価した。その結果、音節を基本単位としたNベスト音節列と約65,000単語のトライダラム言語モデルを用いたとき、テストセットパープレキシティ139の評価データに対して単語正解精度91.9%が得られた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-08-06