脳単一ニューロン活動ゆらぎのダイナミクス解析とその神経薬理学への応用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
中脳網様体単一ニューロン活動の長時間記録を、睡眠-覚醒時、アセチルコリンのニコチン様受容体の遮断薬であるMecamylamine投与時、およびムスカリン様受容体の拮抗薬であるAtropine sulfate投与時において達成した。Mecamylamine投与では、レム睡眠時のポリグラムにおいて外側膝状体脳波でPGO波の消失を見たが、単一ニューロン活動の1, fゆらぎに本質的な変化は見られなかった。一方、Atropine sulfateでは、投与後2時間までは1/fゆらぎが完全におさえられたが、2時間経過後にレム睡眠様状態が出現するようになり、平均発射頻度が低下した状態で1/fゆらぎが回復した。この結果は、レム睡眠時の中脳網様体単一ニューロン活動の1/fゆらぎが、アセチルコリンのムスカリン様作用に依存しているという考えを支持するものである。
- 1993-11-26
著者
-
新井 英樹
東北大学情報科学研究科
-
中尾 光之
東北大学情報科学研究科
-
高橋 俊光
東北大学情報科学研究科
-
生田 信之
東北大学情報科学研究科
-
水谷 好成
東北大学情報科学研究科
-
山本 光璋
東北大学情報科学研究科
-
生田 信之
宮城高等専門学校
-
中尾 光之
東北大学情報科学
関連論文
- 13.いたみの測定と痛行動情報(第32回日本心身医学会東北地方会演題抄録)
- 睡眠-覚醒サイクル制御機構の神経回路モデル
- 睡眠時脳単一ニューロン活動の低周波ダイナミクス
- 心臓血管系信号ダイナミクスの多変量多状態解析
- ノンレムーレム睡眠時における大脳皮質ニューロン活動のダイナミクス
- 脳単一ニューロン活動ゆらぎのダイナミクス解析とその神経薬理学への応用
- 心臓血管系信号の相互情報量解析
- ヒト前腕皮膚での反復熱刺激による刺痛閾値および軸索反射性血管拡張反応の変化
- ヒト前腕皮膚での熱刺激による軸索反射性血管拡張
- 痛みの計測と応用
- 20.転換性疼痛における痛覚閾値の特徴(第23回日本心身医学会東北地方会演題抄録)
- II-C-4 反復熱刺激による痛みの測定と診療上の利点(神経・筋(1))
- 慢性腰痛における痛覚閾値-皮膚温センサを用いた測定システムの臨床応用(外科・整形外科)
- 慢性腰痛の心身医学的治療成績と痛覚閾値の変動 : 第25回日本心身医学会総会一般演題質疑応答
- 慢性腰痛の心身医学的治療成績と痛覚閾値の変動(整形外科・麻酔科)
- 動物の心拍1/fゆらぎの超低周波特性について
- 層状ニューラルネットワークにおけるエラー測度の選択と学習効率
- ニューラルネットワークの学習とエラー測度
- 睡眠時脳単一ニューロン活動の低周波ダイナミクス
- 自然環境下における無拘束ネコの脳単一ニューロン活動の計測と解析
- クラスタリングポアソン過程としての脳内単一ニューロン活動とそのバイスペクトル
- 自己相似的な結合を有するニューラルネットワークモデルのダイナミクス
- 生体リズム機構のモデル化とそのダイナミクス
- WS3-2 システム論的バイオインフォマティクス(W.S.3 流体情報学ワークショップ : 流体工学と情報工学の融合)
- バーチャル環境におけるマウスの移動運動と海馬脳波の解析(BCI/BMIとその周辺,一般)
- バーチャル環境におけるマウスの移動運動と海馬脳波の解析