クラスタリングポアソン過程としての脳内単一ニューロン活動とそのバイスペクトル
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概要
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我々は,ネコの中脳網様体単一ニューロン活動が睡眠-覚醒の各意識相で異なったダイナミックスを示すことを,パワースペクトル解析により見出した.そして,点過程生成モデルであるクラスタリングポアソン(CPP)モデルをこのパワースペクトル密度データに適用することにより,各ダイナミックスをこのモデルのパラメータ値により特徴づけた.しかしながらCPPモデルの適用の妥当性を裏づけるためには,更に高次の統計量についても適用性を調べる必要がある.本論文では,まずCPPモデルについて3次統計量であるバイスペクトルを導出する.更に種々のモデルパラメータ値に対するCPPモデルのバイスペクトルの依存性を示し,その構造的特微を明らかにする.次に単一ニューロン活動についてバイスペクトロンを推定し,対応するCPPモデルのバイスペクトルと比較することにより,神経インパルス系列が,ここでもクラスタリングポアソン過程の見本時系列とみなせることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-08-25
著者
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