視覚認知と記憶の脳内機構
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概要
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下部側頭連合野(上側頭溝、側頭極)の細胞の大部分は、限られた写真にのみ反応する刺激選択性を持つ。個々のニューロンが写真を相互に識別できる能力は側頭極で最も高い。下部側頭連合野には、記憶期間中に記憶内容に依存して活動するニューロンが10-30%存在し、これらのニューロンは短期記憶の機能を有すると考えられる。記憶ニューロンも側頭極で最も多い。刺激選択性を持つ視覚応答ニューロンと視覚性の記憶ニューロンはしばしば同一二ューロンであり、また、視覚応答と記憶応答の両方の性質を持つニューロンは刺激選択性が高かった。この結果から、視覚刺激識別の最終段階にあるニューロンが、視覚情報を記憶情報へ変換していると考えられる。
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-12-14
著者
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