基本周波数が異なる複合音のスペクトル包絡の形状と音色の対応に関する一考察

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概要

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基本周波数とスペクトル包絡の形状が種々に異なる,36種類の広帯域複合音を用いて,音色の類似度に関する実験と,21組の音色表現語を用いた実験を行った.まず,音色の類似度に関する実験結果から,多次元尺度構成法により3次元の音色知覚空間を得た.その結果,基本周波数の相違は音色の比較を困難にするということはなく,音色を変化させる要因の一つであることが示された.そして,その空間に音色現語尺度を回帰させたところ,2本の軸に関しては過去に得られた音色を規定する因子と関係が見られた.また,音色知覚空間の刺激音の布置の一部を,物理スペクトルについて定義した刺激音間の距離により表現することを試みたが,両者の対応は良いとは言えなかった.
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-10-06

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