周期的巡回性を有する推定手法による非因果的インパルス応答の推定

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概要

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非巡回型の適応フィルタは、因果性を満たすインパルス応答で未知システムを近似することを前提としている。このため、未知インパルス応答が非因果成分を有する場合には、近似精度の劣化が生じるという問題がある。非因果成分を推定するためには、一つの解決策として遅延を付加した上で適応動作を行うという手法がある。しかしながら、応用上の制約などにより遅延を挿入できない場合には、不充分な解しか得られない。以上のような問題に対し、周期的巡回性を有する推定手法の適用が有効であることを指摘する。このクラスの推定法では、時間遅延の影響がインパルス応答推定値の円状シフトとして現れるという性質があり、この性質を利用することにより、非因果的成分を有する未知インパルス応答を因果的な推定手法で推定することが可能である。
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-12-13

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