航空管制用レーダの NORM 信号の圧縮伝送
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
現在我が国では,山頂などに設置された航空路監視レーダのビデオ信号を,アナログ専用回線を用いて,遠隔地の航空交通管制部へ伝送している.しかし,通信回線は近年ディジタル化が急速に進められ,アナログ専用回線を維持・確保するのが難しくなってきた.このため,レーダビデオ信号をディジタル回線で伝送することが必要になったが,ビデオ信号を直接ディジタル化して伝送する方法では,非常に高速のディジタル回線が必要で,その使用料はばく大な額となる.航空路監視レーダの信号には,1次レーダのNORMビデオ信号とMTIビデオ信号,2次レーダのSSRビデオ信号の3種類がある.航空機の管制に用いるのは主としてMTI/SSRビデオ信号の2種類であり,NORMビデオ信号はレーダ機器の調整と表示画像の位置関係の確認が主な使用目的である.そのため, MTI/SSRビデオ信号は実時間で伝送する必要があるが, NORMビデオ信号の実時間性は他の信号に比べてそれほど重要ではない.そこで,各ビデオ信号の使用目的と信号特性に著しく差があることを利用し,ビデオ信号ごとに異なった処理方法で大幅にデータ圧縮して時分割多重化することで,回線使用料が低廉な低速のディジタル回線による伝送を可能とする装置を開発した.本論文では,レーダビデオ信号のデータ圧縮方法のうち,主として実時間伝送の重要性は低いが,山岳や雲の反射信号のために他のビデオ信号に比べ情報量が非常に多いNORMビデオ信号について,データ量を約1/110まで圧縮し,伝送する方法について報告する.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-04-25
著者
関連論文
- B-2-72 光波レーダを用いた航空機後方乱気流の観測
- 光波レーダを用いた航空機後方乱気流の観測
- C307 仙台空港におけるベクトル風のデュアルドップラーライダー観測(大気境界層I)
- レーザによる後方乱気流の観測
- B-2-28 出発航空機から発する後方乱気流の検出(B-2. 宇宙・航行エレクトロニクス, 通信1)
- 光波レーダを用いた航空機後方乱気流の観測
- B-2-10 統合型空港面 ADS システムの開発
- B-2-26 デフルータ機能によるASDE干渉波の抑圧(B-2. 宇宙・航行エレクトロニクス, 通信1)
- 収縮法を用いたレーダSCRの改善
- 相関特性を考慮したクラッタ抑圧法の検討
- 2次元移動平均における平均化領域と相関特性に関する検討
- ASDEにおけるクラッタパラメータの季節変動
- 11613 後方乱気流の観測(各種システムの安全性(2),OS.10 各種システムの安全性)
- 空港面監視システムの降雨クラッタ抑圧効果
- B-2-36 空港面監視システムの検出精度
- B-2-6 十字窓収縮法によるレーダ信号処理
- 収縮法を用いた空港面探知レーダのクラッタ抑圧効果
- 収縮法を用いた空港面探知レーダのクラッタ抑圧効果
- ウェーブレットを用いたレーダSCRの改善
- レーダSCRに関する一考察
- ウェーブレットを用いたレーダSCRの改善
- ウェーブレットを用いたレーダSCRの改善
- 空港面における航空機の識別方法
- 受動型SSRによる空港面上の航空機識別実験
- 準ミリ波レーダによる空港面監視システム
- 降雨時におけるASDE受信信号のK-分布パラメータ
- 受動型SSRによる空港面上の航空機識別方法
- B-2-13 後方乱気流の遷移状態(B-2.宇宙・航行エレクトロニクス,一般講演)
- B-2-22 Lidarで観測した後方乱気流の風速分布の補正法(B-2.宇宙・航行エレクトロニクス,一般講演)
- TV画像による航空機の監視
- デュアルサイト化に向けたASDE干渉実験
- 空港面監視システムによる航空機検出の位置精度
- レ-ダビデオ信号のディジタル伝送
- 新型オ-プンアレイアンテナの評価実験
- SLS結合型アンテナによるSSR差分ロ-ビングの抑圧実験
- 航空管制用二次監視レーダーの偽像の予測計算の検証
- 空港面航空機自動識別表示システムの開発
- レーダによる空港面監視システムの試作・実験
- DGPSによる空港面監視システムの基礎実験
- 空港面探知レ-ダ(ASDE)の航空機反射信号特性
- 降雪時におけるASDE受信信号の振幅分布解析
- 実験用航空機に搭載したロランCの精度評価について
- 航空管制用レーダの NORM 信号の圧縮伝送
- 航空管制用レーダのMTI信号の圧縮伝送