フラクタル解析による50GHz帯散乱波からの物標位置の推定
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概要
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極めて微弱な50 GHz帯後方散乱彼の散乱マトリクスS_11の周波数特性からフラクタル特徴量を抽出し, これを用いて反射物体の位置を推定している.すなわち,細い黄銅線および発泡スチロール角柱に対してS_11を50±10 GHzの帯域で測定し,これを解析してフラクタル特徴量である,次元,フラクタル性の度合および標準偏差の3者を抽出後,それらの変化の振舞いを対照することにより,測定系雑音に埋もれるほど微弱な散乱波からでも物標位置を推定できることを明らかにすると共に,フラクタル解析を行うのに必要な時間窓の幅には,位置推定誤差を最小にする最適値のあることを実験的に示している.その値は直径1mm黄銅線1本を被検出体とした場合約0.7nsで,3特徴量が示す平均位置を真の位置とみなす誤差は約1.5cmである.また,電波投射方向に並べた同径1mm,2本の黄銅線を互いに区別できる応答分解能は,5cm程度であることを示している.
- 1996-02-25
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