DS-CDMA方式における基地局送受信ダイバーシチの構成法と特性

概要

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FPLMTSをはじめとする次世代の移動通信システムに有望な通信方式の一つとしてDS-CDMA方式の研究が活発に行われている。DS-CDMA方式は、マルチパス遅延波を拡散符号の1ビット長毎に分離し、ダイバーシチ合成を行うパスダイバーシチにより通信品質改善が可能である。しかし、DS-CDMA方式をマイクロセルのような遅延スプレッドが小さい伝搬環境下で用いる場合、マルチパス遅延波の分離が困難になり、パスダイバーシチのみでは十分な改善が得られない。このような問題に対しては、空間ダイバーシチとパスダイバーシチを併用し通信品質改善を図ることが有効であり、上り下り回線を含めた具体的構成法と定量的な特性を明らかにすることが重要である。本稿では、基地局送受信ダイバーシチの一構成法として、受信系で空間ダイバーシチとパスダイバーシチとを併用するとともに、送信系で空間ダイバーシチのアンテナプランチ間に遅延回路を挿入し、複数パス選択型最大比合成によるRAKE合成を行う構成を提案し、その伝送特性について報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-12-14