半定電流給電方式加入者回路の構成法
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概要
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加入者系への光ファイバの積極的導入によるメタリック線の短尺化により線路抵抗が小さくなる, このためアナログ電話機へのインタフェースをとる加入者回路は通話電流が増大し消費電力が増加する. 本論文では, この消費電力をおさえる方法として近距離で最大通話電流を制限する半定電流給電方式加入者回路を提案し, その構成法および有効性について述べる. この方式において制限電流値を35mAとすれば, 近距離において消費電力を約半分におさえることが可能となる. また, 本方式では従来どおりの通話品質を得ると共に, 更に等価的に端末から見た線路損失変動を縮小することができるように, 加入者回路内に複数種類の各線路距離に適した入力インピーダンス, アッテネータ, 平衡回路網(BNW) (これらを4W-BONと総称する) を有している. 近距離時は入力インピーダンスは2km程度のケーブル相当のインピーダンスを追加することにより側音の向上が図れ, 4dB程度のアッテネータの挿入により送話, 受話品質の均一化が図れる. 実験によると, この4W-BONは近距離, 中距離, 遠距離の3種類程度でよく, この動作は加入者回路が自律で線路抵抗を測定してこの4W-BONを設定するのが好ましく,そのための設定アルゴリズムも示す. 試作評価により従来とほぼ同等の通話品質が得られることを確認した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-05-25
著者
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