動く輪郭の速度知覚について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ある物体か変形せずに移動しているにもかかわらず, 著しく形状かゆかんで (剛体性が失われて) 知覚される図形がある. しかし, それらの図形は輪郭線上に特徴点を付加したり, 移動方向と輪郭が交わる角度を大きくしたりすれば, 錯視が知覚されにくくなることがわかっている. これらの現象と Hildreth のコスト関数の繰り返し計算の時間とを比較して, 統一的な説明を試みる. つまり, 人間が錯視を知覚するのは十分に脳内で繰り返し計算をする時間がなかったためであると仮定して, 錯視が知覚されやすい状況ほど収束時間が長いかどうかを調べた. その結果, 収束時間が長くかかる図形ほど剛体性が失われる図形であることがわかった. また我々の説明では, Hildreth のコスト関数にはなんら変更を加える必要かない.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-07
著者
-
福島 邦彦
Department of Biophysical Engineering, Faculty of Engineering Science, Osaka University
-
松川 直樹
大阪大学 基礎工学部生物工学科
-
松川 直樹
Department of Biophysical Engineering, Faculty of Engineering Science, Osaka University
-
岡田 真人
Department of Biophysical Engineering, Faculty of Engineering Science, Osaka University