音高刺激と音声刺激による短期記憶干渉効果(無関連音効果)
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概要
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視覚的に提示される刺激リストの直後再生は,無関連聴覚刺激が同時に提示されると干渉を受けることが知られている(無関連音効果).ここでは,視覚的に提示される音高シラブルや数の記憶再生に対する,聴覚刺激の影響を調べる実験を行った.無関連音がピアノ音の時には,普通の被験者ではあまり妨害効果が見られないのに対して,絶対音感を持つ被験者では顕著な妨害効果が見られ,無関連刺激として音高シラブル音声が提示される場合と同じくらいに再生成績が低下した.この結果は,絶対音感保有者では,音高刺激から音高名を言語的に符号化する過程が自動化していて,これが音声貯蔵の働きに妨害を生じる場合があることを示している.
- 2002-12-12
著者
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