Hopfieldモデルにおける安定点の活動電位の分布に関する理論解析

概要

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Hopfieldモデルは、人間の脳に似たような優れた情報処理能力があり、従来のコンピュータが実行困難である最適化などの問題にも非常に有効で、超並列的な光学系で実現することができる。そのため、多くの研究者の注目を集めた。Hopfieldモデルによる連想の出力列はモデルの安定点に収束する特性がある。しかし、その安定点が必ず学習パターン、或いは、非偽安定点であるとは保証されていない。このモデルにおいて、学習パターンではない安定点、つまり、偽安定点が多数存在している。Hopfieldモデルを用いた認識、制御など多くの応用において、初期入力に対する連想の出力は少なくとも非偽安定点であることが期待される。これに対して、我々は、安定点の活動電位分布によるその偽安定点を有効に検出する方法を提案した。ところが、方法において、安定点活動電位の分布を解明することが要求される。本研究は、統計神経動力学を用いてHopfieldモデルにおける安定点のLiapunov関数値の統計値を与え、安定点活動電位の分布を算出する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-03-27