発話同時理解に基づく音声対話
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
音声対話は人間に適したユーザインタフェースの一つとして期待されているが、使いやすい音声対話システムの実現に向けて多くの解決すべき問題が残されている。従来の音声対話システムではたいていの場合、意味的に完結した比較的長い一文を入力の単位として、次に示す流れの処理が繰り返される。まずユーザが一文を音声入力する。するとシステムはその一文を認識理解し、その内容に応じたアクションを実行した上で、結果を表示または音声応答する。その後、次の文が入力できる状態になる。このようなユーザインタフェースでは、ユーザとシステムとの間のインタラクションが一文単位に限定されるため、スムーズな対話を行うことが難しい。例えば、認識誤りは一文入力後の結果表示で始めて気づき、その後、訂正のための新たな一文を再度入力することになる。また、ユーザの言い間違いも、その一文に対する結果出力の後、言い直さねばならない。さらに、チケット購入、ホテル予約といった目的指向の対話では、ユーザは長い一文を一気に発声するよりは、相手の反応に応じて思考を進めながら、少しずつ発話する方が自然であると考えられる。筆者らは上記の観点から、使いやすい音声対話システムの実現にはユーザとシステム間の対話をより密にすることが重要であると考え、発話同時理解による音声対話インタフェースを提案し、予備的な評価実験を行った。本稿ではこれらの結果を述べた後、今後の課題を整理する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-11
著者
関連論文
- ビームサーチを用いた大語彙音声認識方式の検討
- 音声認識/合成ソフトウェアのAPI開発
- パソコン向け音声認識ソフトウェア
- パソコン向けソフトウェア連続音声認識システム
- 発話同時理解に基づく音声対話
- 音声認識システム
- 音声入力パソコンネットワーク旅客機空席案内試作システム
- パソコン音声認識ソフトウエアを用いた音声ダイヤラの試作