マイクロセル構成に適した無線パケット伝送方式

概要

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無線通信システムにおいて音声,データ,画像等さまざまな伝送速度を持つマルチメディア情報の伝送を効率的に行う方法としてアロハ方式が検討されている.一方,移動通信においてはシステムの周波数利用効率の向上のため,セルラー構成が用いられる.ここで,セル毎に異なる周波数を用いて各セルは独立にマルチプルアクセスを行う方式を用いると,セル間の干渉が無いためパケット誤りを低く押さえることができるが,各セルではシステムに与えられた帯域の一部しか利用できないため,高速通信には適さない.また,周波数切替の制御が必要となりシステム構成が複雑になる.そこで本稿では,サービスゾーン内で同一の周波数を用いるマイクロセルスロット付アロハ方式を提案し,解析を行う.隣接セルからの干渉が生じるためパケット誤りが増加するが,各セルではシステムに与えられた帯域をすべて利用できるため,高速通信が可能となる.また,システムの構成も簡単になり,特に光ファイバマイクロセル構成では容易に実現が可能である.本稿では計算機シミュレーションにより,提案方式の解析を捕捉効果を考慮し行う.
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-03-27