抑圧パイロットチャネルを用いたアダプティブアレーQPSK方式の誤り率特性

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来たるべき通信のマルチメディア化に対応するため,無線LANなどのシステムには150Mbps程度の伝送速度が要求されており,広帯域を有するミリ波帯を用いた高速無線伝送システムの開発が望まれている.しかし高速無線伝送を行う場合,周波数選択性フェージングの影響により伝送特性が著しく劣化する.この対策として,指向性を制御することにより遅延波を抑圧するアダプティブアレーアンテナ方式がある。従来は,フレーム化された各受信フレーム信号毎に最適タップを更新しつつ受信信号を復調していたため,フレーム信号の到来周期がアダプテイブアレーの信号処理時間より短くなると処理不能となり,その結果,最高伝送速度が制限されてしまうという問題があった.これは,150Mbpsの高速伝送時には致命的な問題となる.そこで本稿では,情報伝送速度に依存しないアダプティブアレーを実現するため,トラフィックチャネルと同一帯域幅で送信電力が抑圧されたスペクトル拡散信号をパイロットチャネルとしてトラフィックチャネルに多重化するとともに,受信機では,アダプティブアレーのタップ利得制御部とトラフィックチャネル処理部を分離し,パイロットチャネルのみを用いてアダプティブアレーのタップ利得を制御する,抑圧パイロットチャネルを用いたアダプティブアレーを提案する.
1996-03-11

抑圧パイロットチャネルを用いたアダプティブアレーQPSK方式の誤り率特性

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