高速大容量情報通信環境における高精細度動画像伝送評価用映像の開発

概要

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研究者らはさきに、脳波α波を指標として電子映像の画質を生理学的に評価する手法を開発し、ハイ・ディフィニション(HD)方式とNTSC方式とによる動画像が脳電位活性におよぼす影響を評価する実験をおこない、HD方式の方が視聴者の脳との適合性がよりたかいことをうらづける結果をえた。一方、ATMによる高速大容量通信ネットワークは、HD方式をはじめとする高精細度動画像の伝送を可能にしつつあり、より人間に親和性のたかい情報通信環境の実現が期待される。ただし、HD画像伝送のための符号化方式はまだ開発の途上にあり、効率的かつ脳との適合性が十分確保された方式を確立するためには、現在提案されているさまざまな方式について、脳への適合性という観点にたった信頼度のたかい評価をおこなうことが必要とかんがえる。そこで、研究者らは、155MbpsのATMネットワークを介してHD画像を伝送する際の符号化方式について心理学的・生理学的見地からの評価をおこなうための評価用映像の開発をおこなうとともに、その伝送実験をこころみた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-03-11