3. データ圧縮の統計力学的シナリオ(<小特集>確率を手なずける秘伝の計算技法-古くて新しい確率・統計モデルのパラダイム-)
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概要
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本稿では, シャノンによるデータ圧縮の理論を統計力学の概念と方法で再考する.この新しい枠組みによって, 情報理論の分析だけでは見えてこない符号化の機構が明らかになり, 物理学の視点による普遍的な展望を得ることができる.特に, データ圧縮を大自由度系の協力現象としてとらえる視点は今までになく, そこからシャノンの定理が自然に再現される事実は興味深い.数学的にはやや煩雑な議論も含まれるが, できるだけ単純な数理モデルを用いることで, 情報理論と統計力学の見事な整合性を直感しやすい内容にした.
- 2005-09-01
著者
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村山 立人
日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所
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村山 立人
東京工業大学 大学院総合理工学研究科 知能システム科学専攻 樺島研究室
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村山 立人
NTTコミュニケーション科学基礎研究所
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