ボルツマンマシンの学習と連想記憶
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概要
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Hopfieldのネットワークを用いた自己想起型の連想記憶モデルの性能は,ネットワークの平衡状態の分布に大きく依存する.すなわち,与えられた記銘パターンが正確に想起されるためには,それらがネットワークの平衡状態になり,かつ,それら以外のパターンができるだけ平衡状態とならないことが望ましい.しかし,従来多く用いられてきた「相関学習」や「直交学習」といった方法では,この制約を心ずしも満足することはできない.本論文では,Hopfieldのネットワークの確率的拡張であるボルツマンマシンの学習則を連想記憶モデルに適用する方法を提案し,それに対する考察ならびに計算機シミュレーションを行った.平衡状態の集合が記銘パターンの集合にどの程度一致するかという観点から比較した場合.ボルツマンマシンの学習は,相関学習や直交学習に比べてかなり優れた傾向を示すという結果を得た.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-09-25
著者
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小嶋 徹也
北海道大学大学院工学研究科システム情報工学専攻
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小嶋 徹也
北海道大学大学院工学研究科
-
長岡 浩司
電気通信大学大学院情報システム学研究科
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長岡 浩司
電気通信大学・大学院情報システム学研究科
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小嶋 徹也
北大 工
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