技術文章向けの日本文推敲支援システムの実現と評価
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概要
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技術文章においては,内容をわかりやすく,かつ正確に伝達することが要求される.本論文では,上記のような要求条件を満たす技術文章を作成するためのテクニカルライティングのノウハウの分析に基づき,表現の書換え支援機能をもつ日本文推敲支援システムの構成方式を提案し,その有効性を評価する.システムは,3レベルの処理からなる.まず最初のレベルでは,文の形態素解析結果に基づいて長文の分割を行う.次のレベルではスタイル上の問題点を検出し,これらの修正を部分的な構文構造の変換を繰り返すことにより行う.最後のレベルでは文の正確な理解を妨げる可能性のある読点付与と語順の不適切さを文全体の構文構造を変換することにより修正する.以上の構成をもつシステムがわかりやすく正確な理解のしやすい文章を作成するという目的に対してどの程度有効であるかを,前者については読みやすさの指標を,後者については計算機による係り受け解析において生じる多義数をその近似指標として用いて評価した.その結果,本システムを用いた推敲作業実験により,対象文章の読みやすさの向上と,各文の構文的なあいまいさの減少を定量的に確認することができ,本システムの基本的な有効性を確認することができた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-06-25
著者
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