日本語受動文の能動化可否判定アルゴリズムの検討
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概要
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書換え支援磯能を持つ日本推敲支援システムの研究開発を進めている.その中の推敲支援項目の1つとして,受動文の能動化をとりあげている.文章中に存在する受動文を能動化するには一定の条件があり,すべての受動文を無条件に能動化することはできない.したがって,受動文の能動化を行う際には,まずその受動文が能動化可能であるかを判定する必要がある.本論文で提案する受動文能動化可否判定アルゴリズムは,マニュアル文章を対象とし,能動化できない受動文を文脈上の制約および文内の統語的制約から判定する.文脈上の制約から能動化できない受動文を判定するには,省略されている主語および動作主名詞句の同定が必要である.しかし,マニュアル文章においては,「ユーザ」,「筆者」,「説明対象物」が既知の情報として文章の最初から省略されるため,従来の省略要素同定手法によってこれを同定することができない.そこで,本アルゴリズムでは,マニュアル文章の特性を用いてこれを同定する手法を提案する.評価実験によれば,本アルゴリズムは,能動化が可能な受動文の76.0%,能動化が不可能な受動文の87.2%を正しく判定することができる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-10-15
著者
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