個人利用に適合した仮想図書館の構想

概要

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インターネット上には, 現在さまざまな情報が電子化され, 多様な形式で利用者に提供されている.CD-ROMによる出版や, インターネットを通じての電子出版が増えると, これらの電子化された図書情報の集合は一種の図書館であると考えることができ, インターネットは巨大な図書館としてとらえることができる.現在, 電子図書館に関する研究がいくつか行われている.それらは, 電子化した図書を書誌事項やキーワードで検索し, 要約や全文をコンピュータのディスプレイで読めるようにしたシステムであり, 利用者は, 書棚を歩き回らずとも, 居ながらにして必要な図書にアクセスし, 読むことができる.しかし, 世界規模で展開されるインターネット上の電子図書の中から, 必要な情報を見つけ出し, 利用しやすい形式で管理するには, これらの電子図書館の枠組みを超えた仕組みが必要である.本論文では, 従来の電子図書館のように各利用者に対し画一的に情報サービスを提供するのでなく, むしろ個人あるいはグループの利用者が, 各利用者の興味などの特性に基づいた個人用の書斎を構築する環境を提供する仮想図書館「やわら」を提案し, その実現可能性を述べる.
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-05-25

個人利用に適合した仮想図書館の構想

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