ナノスケールの微結晶を含有する陽極酸化アルミナ膜の光学特性

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
純度4Nのアルミニウム基板を硫酸浴中で大電流密度で陽極酸化した膜において、大きな偏光特性が得られた。この偏光特性が生じる原因について検討し、アルミナ膜中に数nmスケールの未酸化のアルミニウムが残留しているというモデルで理論計算を行い、実験結果をよく説明することができた。アルミニウム微結晶の存在を実証するために、ICP発光分光分析装置を用いて分析を行った。その結果、検出されたアルミニウム量と偏光特性との間に強い相関があり、偏光特性が残留しているアルミニウム微結晶に起因するという推定を支持する結果が得られた。さらに、不純物(Mg)を含むアルミニウム基板を用いてアルミナ膜を形成しその光透過特性及び未酸化アルミニウム量を測定した結果、純アルミニウムと比較して損失は大きくなり、未酸化アルミニウム量も増加していることがわかった。
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-02-14

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク