音声認識を利用した高齢者のための入力支援に関する一考案(<特集>福祉と音声処理及び一般)

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本稿では,キーボード入力に不慣れな利用者のパソコン利用を促進するために,音声による入力支援方法を提案する.高齢初心者にとってキーボードによる入力は負担であり,パソコン利用を妨げる要因の1つとなっている.音声は,多くの人々にとって簡単に利用可能な入力手段として有効である.音声入力インタフェースは,利用者の入力を確定するために,誤認識の場合は利用者に再入力を要求し,認識,提示確認を繰り返す.しかし,初心者は,システムや技術についての知識がないため,システムの要求内容や適切な声の大きさなどが理解できず,再入力を繰り返しても,誤認識が解決できず,タスクが達成できない場面が多々ある.我々は,高齢者の発話特性から誤認識に繋がる可能性の高い要因を抽出し,誤認識の解決策を含んだ再入力ガイダンスを利用者に提供する音声入力インタフェースを提案する.誤認識の要因として,発話長,発話音量,システムガイダンスを最後まで聞いてから回答しているかなどに着目し,初心者が迷わず使えるインタフェース構築を目指す.高齢初心者を対象とした評価実験を通して,提案インタフェースは,キーボード入力及び単に再入力のみを繰り返す従来の音声入力インタフェースと比較して,大幅に操作性を向上できることを確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-10-22

音声認識を利用した高齢者のための入力支援に関する一考案(<特集>福祉と音声処理及び一般)

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