マイクロストリップライン構造液晶デバイスの応答時間特性(マイクロ波回路・デバイス)(<特集>マイクロ波論文(大学発))

概要

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粘性の異なる2種類のネマテイック液晶を選び,パラレルネマテイック配向液晶層をマイクロストリップ基板とした場合と光学セルとした場合について,それぞれマイクロ波共振器法及び透過光量測定法により,その応答時間特性を測定し,結果を比較した.立上り時間及び立下り時間については,それぞれ誘電率及び屈折率が90%変化する時間に統一し,二つの原理の異なる測定法における応答時間の物理的意味を明らかにすることにより,応答時間の比較照合を可能にした.特にマイクロストリップライン構造の液晶デバイスにおいて,中心導体直下以外の領域における液晶分子の不完全配向とそれに基づく応答時間の増加を,ITOガラスで製作したマイクロストリップライン構造液晶光学セルの偏光顕微鏡を用いた動画撮影により測定している.動画の各フレームを比較し,定常状態となる飽和値を観測することにより立上り及び立下り時間を決定する方法を提案している.その結果,配向制御用電圧をon,offした瞬間から装荷された液晶の誘電率がO〜100%の任意の変化率に達するまでの応答時間の過渡応答特性を明らかにした.
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-12-01