100MHz帯における能動フィルタの構成

概要

論文の詳細を見る
電子回路の分野において集積回路上にフィルタを実現することは重要な課題である。低周波においてはスイッチトキャパシタ回路やディジタル回路によって実現可能である。またGHz帯域においてはフラットコイルを用いたLCフィルタにより実現されている。しかし、10MHzから1GHz帯域において集積化されたフィルタの構成は困難なものであった。GIC(Generalized Immittance Converter)は古いアイディアではあるが安定に高いQのインダクタやFDNR(Frequency Dependent Negative Resistance)をシミュレートすることができる。そこで本稿ではバイポーラトランジスタを使用した広帯域演算増幅器によるGICを用いた能動フィルタが100MHz帯域において十分有効に機能することを示す。また高い周波数においてGICを用いたフィルタがジャイレータ-Cフィルタに比べより容易に実現できることを示す。最後にGICを用いた能動フィルタが100MHz帯で安定に動作することをPSpiceでシミュレーションすることにより確認する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-01-20