情報理論における情報スペクトルの果たす役割
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概要
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情報スペクトル的アプローチは, 情報源符号化や通信路符号化に関する符号化定理の研究の1つの新しい方向性を与えている.本稿ではまず, 情報スペクトル的アプローチの枠組を述べたあと, 情報スペクトルの立場から見た情報源符号化と乱数生成に関する基本的な結果を概観する.次に, 固定長Homophonic Codingと可変長Intrinsic Randomness問題を例にとり, 情報スペクトルアプローチによる最近の研究成果を解説する.前者は既存の量を用いて符号化定理が記述できない例, 後者は韓[3]によって導入された一様可積分性が極めて有効に働く例となっている.最後に, スペクトルが情報理論研究に果たす役割と, 情報スペクトルに関する研究の今後の動向について考える.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-11-28
著者
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