秘密系列における誤りビットが秘匿性の増強に及ぼす影響

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概要

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実際の量子暗号方式では、私的通信路は理想的ではなく、たとえ盗聴者がいない場合においても伝送誤りを生じる可能性がある。このとき、正規送受信者は、公衆通信路を介した情報交換により、その誤りを解消し(秘密系列の一致)、さらに、盗聴者に漏れている可能性のある情報を無効にする必要がある(秘匿性の増強)。ここで、秘匿性の増強を行う上で送受信者間の共有する秘密系列に誤りはあってはならないものとされている。しかし、送受信者は、両者の系列が一致しているか否かは確率的にしか予測できない。また、誤りがあった場合、それが秘匿性の増強の結果にどのような影響を及ぼすかは明らかにされていない。そこで本稿では、送受信者の共有する秘密系列の誤りビットが秘匿性の増強に及ぼす影響を定量的に示す。
1998-07-24

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