層状構造超伝導体の電磁波吸収
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概要
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層状構造超伝導体の電磁波吸収について考察を行なったので報告する。層状構造超伝導体としては、2枚の超伝導層を他の2枚の常伝導層が挟み込んだモデルを用いた。超伝導層にはBCS的な超伝導状態を仮定し、面間の電子移動は単一電子状態の電子のみが可能であるとした。常伝導層の存在に起因して、この系の状態密度は超伝導エネルギーギャップ値Δ以下でも0でない値を持つ。この状態を利用した準粒子の散乱・励起過程を利用して、超伝導転移温度Tcより十分低温でも、角振動数ω(【planck's constant】<Δ)の電磁場が吸収される可能性がある事がわかった。また準粒子の散乱・励起の計算に際して、BCS理論の場合と類似したコヒーレント因子が得られることがわかった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-04-20
著者
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