連結の強さに基づく変更テスト範囲の形式的拡張
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概要
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ソフトウェア保守における変更テストのコスト比率は大きい.変更テストもれの主要な原因の一つには, 設計仕様やソースコードのほんの一部の修正や変更が予期せぬ範囲に波及しており, それを見落としていることが挙げられる.本論文では, 変更テストもれ防止による保守効率化と信頼性向上を目的として, 従来の変更テスト範囲を拡張するための基準について論じる.具体的には, モジュール間の静的呼出し関係をもとにソフトウェアシステム設計構造を有向グラフで表現する.その上で, 有向グラフの連結の型とその強さの順序関係を定義することによってモジュール連結近傍と呼ぶ変更テスト拡張範囲を抽出する.また, この近傍を用いた変更テスト範囲の拡張例を示す.最後に, モジュール連結近傍の有効性を評価する.
- 2000-12-25