強誘電性液晶/ポリマー複合膜におけるポリマー繊維形成のビデオ観察

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概要

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我々は,強誘電性液晶内にポリマー繊維を分散した複合膜の研究を進めており,今回,光重合相分離時のポリマーの形成機構を探るため,偏光顕微鏡内で生じる相分離現象をビデオ観察した.ここでは,液晶とモノマーの混合液を精密に温度制御した上で,微弱な紫外光の照射により緩慢な相分離を誘起した.それにより,ポリマーの析出による混合液の配向乱れを発生させ,ポリマーの形成過程を実時間で観察できるようにした.実験の結果,ポリマーは,混合液に接する配向膜の表面や,混合液中にあらかじめ分散したプラスチック微粒子に成長核を形成し,混合液の配向方向に繊維状に成長することが明らかとなった.また,伸長するポリマー繊維の先端部は,混合液の流れにより揺らぎながら固定されていくこともわかった.更に,これらの核形成や伸長過程を制御することにより,ポリマーの分散形態を制御できることが示された.
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-09-01

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