インターネットにおける情報倫理と日常モラルに関する研究 : 大学生を対象とした実証研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
情報化の進展はわれわれの生活を大きく変えた.情報は生活の構成要素として大きなウェートを持ちながら位置付いており,ひとりひとりが高い情報倫理を持つことがゆたかな生活の構築に必要な条件と言えよう.本稿では,インターネットをめぐる情報倫理に焦点をあて,情報の受信者であると同時に発信者でもある生活主体が,どのような情報倫理意識を持ち行為しているのか,またこれに影響をおよぼす要因は何かについて明らかにすることを試みた.大阪府下の大学生を対象に質問紙調査を実施し(有効回収票493票),インターネット上での情報倫理の意識と行動の実態,さらに日常生活におけるモラル,共感性,刺激欲求性およびインターネット利用頻度を調べた.主な結果は以下のとおりである.(1)日常生活において道徳的に考えふるまうひとは,インターネット上でも倫理的に良好な意識・行為を示している,(2)共感性の高いことは情報倫理の良好さと関連している,(3)刺激欲求性の強いひとはインターネット上で非道徳的な行為をおこなう傾向にある,(4)インターネット利用頻度の高さはインターネット上での非道徳な行為の経験と関連している.
- 2002-12-15
著者
関連論文
- 大学生の自立の現状と家庭科教育の課題
- 女性労働者の職場における旧姓使用の実態 : 企業向け調査と女性労働者へのインタビュー調査より
- 情報化とライフスタイルの変化をめぐる企業と消費者の相互関係-通信販売の経営戦略について-
- インターネットにおける情報倫理と日常モラルに関する研究 : 大学生を対象とした実証研究
- 子どもの情報リテラシーと大人の教育力に関する一考察
- ファミリー・システムにおけるリスク管理モデルの検討 : 組織構造・プロセス・コンテクストとリスク環境の適合性の考察
- 高齢社会と情報リテラシー
- 家庭科教員の家政学認識と教育現場の課題
- 消費者教育体系化シートの領域別目標の達成と課題--大学生の消費行動に関する意識調査を手がかりにして
- 食生活における消費行動に関する領域別達成度と課題
- 家庭科教員養成課程における「家政学原論」関連科目の開講の有無と授業内容の検討 : 国公立大学(4年制)のシラバス調査より
- 消費者教育に関わる資料の分析調査(第4報)大学での消費者教育の現状と資料活用の課題
- わたしの家政学原論(2)(2)わたしの家政学原論,部会員寄稿:家政学原論部会設立40周年に寄せて,家政学原論部会設立40周年記念)
- 家政学における情報研究の動向とその課題
- 生活と情報リテラシーに関する研究-情報倫理と日常モラルおよび家庭教育の視点から-
- 教育大学家庭専攻学生の大学院進学意識--教育大学と一般大学の比率
- 家政学広報におけるブックレット『家政学のじかん』の可能性(第2報) : 大学生が抱く家政学のイメージ
- 家政学広報におけるブックレット『家政学のじかん』の可能性(第1報) : 読後の生活観・家政学観の変化