京都府赤十字血液センターにおける末梢血幹細胞採取(技術協力内容と副作用発症状況)
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概要
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近年,骨髄バンク登録ドナーに対し末梢血幹細胞採取が検討されている.日赤血液センターに対しても幹細胞の採取,調製,保存,細胞数測定などの技術協力が求められている.京都府赤十字血液センターでは,京都第一赤十字病院,京大病院,京都市立病院に対して末梢血幹細胞移植の技術協力をしており,京都第一赤十字病院のみ採取協力をしてきた.そこで今回私たちが1996年から2000年10月までに実施してきた末梢血幹細胞採取の採取協力について,その結果を報告する.採血装置はCOBE-Spectraを使用した.採取回数139回,内訳は患者91名(男56名女35名)の128回,血縁の健常者ドナー6名(男4名女2名)の11回について,当センター看護婦が直接病院に出向し実施した.平均,処理血液量は17,494mL,採取時間は174分,ACD使用量は1,172mL,採取量は249mLであった.採取中,口唇の軽いしびれからテタニー様症状含むクエン酸反応については31.7%あり,他少数例ではあるが悪寒,採血流量の低下,凝集による採取チューブのつまりなどが認められた.その他,停電,採血側UKカテーテルの閉塞による途中中止も各1例あった.以上の経験をもとに,今後のより安全な末梢血幹細胞採取の技術協力について検討を加えた.
- 日本アフェレシス学会の論文
- 2002-02-28
著者
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