絶滅危惧種ウシモツゴ集団に見られた mtDNA D ループ領域の著しい単型性
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概要
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絶滅危惧種であるウシモツゴのmtDNADループ領域の制限酵素切断多型(RFLPs)検出を行った。材料とした愛知県と岐阜県産の飼育標本群ならびに自然標本群で, 3種類のゲノム型だけが検出され, すべての標本群が著しく単型的であり, ゲノム型の分布は水系あるいは地域とほぼ一致していた。これらの結果から, 飼育標本群の親が採集されたときは既にそれぞれの水系や地域で単型化していた可能性が示唆された。また, 本亜種の保全には, 様々な条件を満たした環境で, 3種類のゲノム型を導入し, 型による適応値の違いを調査するような試みがあってよいと考えた。
- 1999-11-15
著者
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大仲 知樹
東海大学大学院海洋学研究科
-
佐々木 裕之
北海道大学大学院水産学研究科
-
長井 健生
碧南海浜水族館
-
沼知 健一
東海大学海洋学部
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大仲 知樹
東海大学大学院海洋学研究科:(現)(財)岐阜県魚苗センター
-
沼知 健一
東大・海洋研
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