抗CD3抗体(OKT3)のLAK細胞傷害活性に対する効果 : 肺癌所属リンパ節由来リンパ球を用いて
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概要
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原発性肺癌49例の所属リンパ節リンパ球より誘導したLAK細胞の,細胞増殖能と細胞傷害活性に抗CD3抗体(OKT3)がおよぼす効果を検討した.細胞増殖はIL-2単独に比べて低濃度(5-20ng/ml)のOKT3によって濃度依存的に増強され,20ng/mlのOKT3刺激で培養5日目には18倍の細胞増殖が得られた.10ng/mlのOKT3が細胞傷害活性におよぼす効果は,LAK細胞を誘導した症例のN因子と関連を認め,細胞傷害活性が有意(P<0.05)に上昇したものはN0に多く,低下したものはN0が少なかった.年齢,性別,組織型,T因子とは関連は認めなかった.細胞傷害活性がOKT3刺激で上昇した症例では,TCR/CD3複合体を阻害し得る高濃度のOKT3(5μg/ml)を加えると,細胞傷害活性の有意な低下を認めたが,低下した症例では細胞傷害活性に変化を認めなかった.抗CD3抗体は,Effector細胞の増殖能を刺激し,さらに転移の無いリンパ節リンパ球に対しては高いLAK活性を誘導した.
- 日本肺癌学会の論文
- 1995-06-20
著者
-
木村 秀樹
千葉県がんセンター呼吸器科
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山口 豊
千葉大学医学部肺癌研究施設外科
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藤野 道夫
国立病院機構千葉東病院呼吸器外科
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藤野 道夫
千葉大学医学部肺癌研究施設外科
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藤野 道夫
千葉大学医学部附属肺癌研究施設
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山口 蓋
千葉大学医学部肺癌研究施設外科
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木村 秀樹
千葉県がんセンター 呼吸器外科
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藤野 道夫
独立行政法人国立病院機構千葉医療センター呼吸器外科
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山口 豊
千葉大学医学部肺癌研究施設 外科
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