男性更年期外来受診患者の自覚症状および内分泌所見の分析

概要

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(目的)男性更年期障害を疑い病院を受診した患者の自覚症状,内分泌環境を分析する。(対象と方法)男性更年期外来を受診した243名の自覚症状を問診および質問紙法を用いて分析した.また血中total testosterone (T),free-T等を測定し,内分泌学的検討を行った.(結果)主訴は精神・心理症状,身体症状,性機能関連症状がそれぞれ51%,36%,13%であった.精神・心理症状では抑うつ症状,身体症状では発汗,ほてり,ひえなどの血管運動神経障害,性機能関連症状では勃起障害の割合が多かった.Total-T値は加齢に伴う有意な変動は認めず,測定施設の基準値およびAmerican Association of Clinical Endocrinologists Guidelines によりT補充の適応ありとされた2.0ng/ml以下の割合は患者全体でそれぞれ21%,9%であった.Free-T値は加齢に伴い低下が認められた.Free-T値が測定施設の基準値およびCanadaにおいて同様のkitを用いて測定した20歳代の基準値を下回った割合は,それぞれ受診患者全体の82%,30%であった.(結論)更年期外来受診患者は多彩な臨床症状を示した.内分泌環境に関しては,測定方法,評価方法の面など,さらなる検討が必要なものの,低testosterone値の症例ばかりではなく内分泌学的背景も多様である事が示唆された.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
2004-01-20

男性更年期外来受診患者の自覚症状および内分泌所見の分析

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