機能的単腎の幼児シスチン結石に対しPNLを施行した1例

概要

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2歳2カ月男児,平成9年6月,生後11カ月に無尿にて近医受診,急性腎後性腎不全の診断にて保存的治療を受け,結石排石,腎機能の改善が認められた。その後の検査でシスチン尿症,シスチン結石と診断,近医にてチオプロニン,重曹内服療法にて観察していた。症状消失のため,内服治療と受診の中断が約半年間あった。平成10年8月,尿路感染症,右尿管結石,左腎結石加療のため当科商会となった。腹部単純Xp,腹部CTにて右尿管結石,左腎結石の診断にて右尿管結石,左腎結石の診断にて右TUL,左PNLの予定であったが,右尿管結石の膀胱内排石を認めた。再度腎機能等評価のため,レノグラム施行したところ両側腎機能低下を認めた。そのため左腎結石,膀胱結石加療,および右尿管精査目的に,平成10年10月23日左PNL,膀胱結石砕石術,および右尿管鏡を施行した。膀胱,左腎結石は完全砕石したが,右尿管狭窄が認められたため,バルーンダイレーションを施行した。術後,左側に軽度水腎症を認めたものの,大きな合併症もなく現在経過良好である。
社団法人日本泌尿器科学会の論文
2000-04-20