ラット前立腺における3-hydroxy-3-methylglutaryl coenzyme A reductase活性についての研究 : 第1報

概要

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ラットにおいて前立腺(Ventral prostate)と肝臓の HMG-CoA reductase活性について比較検討し,前立腺における去勢とテストステロン投与による HMG-CoA reductase活性の変化について検討した.ラット前立腺においても肝臓と同じ程度の HMG-CoA reductase活性が認められた.その日内変動は肝臓では他の報告と同じく深夜にピークをもつものであったが,ラット前立腺においては,夜一昼移行時にピークをもつ日内変動を認めた.ラット前立腺 HMG-CoA reductase活性は去勢7日目では無処置群と差はみられなかった.しかし去勢7日目よりテストステロンを投与すると,投与7日目では著明な活性の増加がみられた.しかし肝臓においては,去勢により HMG-CoA reductase活性が増加を示し,テストステロン投与により抑制される傾向にあった.前立腺における去勢後テストステロン長期投与においては,テストステロン投与7日目では著明な HMG-CoA reductase活性の増加がみられたが,3週目では前立腺重量は増加しているにもかかわらず酵素活性値は無処置群に近い値まで低下しており,テストステロンの HMG-CoA reductase活性に対する促進的な影響は一過性のものであると考えられた.