北上山地,沼袋深成岩体中の累帯構造を示す普通角閃石および共存するカミングトン閃石
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概要
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北部北上山地の久慈市西方に分布する沼袋石英閃緑岩体中には,いちじるしい累帯構造を示す普通角閃石と,それに密接に伴なわれるカミングトン閃石が存在する。両者の関係は複雑で,お互に離溶関係を示すこともあり,平行連晶をなすこともある。マイクロプローブ分析により結晶粒の中心部の褐色普通角閃石はMgにとみAlに乏しく,周辺部の青緑色普通角閃石に向ってFeとAlにとむようになる。褐色普通角閃石と共存するカミングトン閃石はやはりMgにとみ,青緑色普通角閃石と共存するものはFeにとむ。
- 日本地質学会の論文
- 1974-09-30
著者
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蟹沢 聰史
Department Of Earth And Environmental Sciences Faculty Of Science Yamagata University
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蟹沢 聰史
Department Of Earth Science College Of Arts & Sciences Tohoku University
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