義歯床裏装材に関する研究 : アクリル樹脂とシリコーンゴムとの接着における耐久性の向上
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概要
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シリコーン系裏装剤のアクリル義歯床に対する接着の耐久性を向上させるために, 縮合型シリコーンゴム用と付加型シリコーンゴム用の2種類の接着剤を試作した.前者はγ-MPTS/EMA共重合体のトルエン溶液であり, 後者はHEMA/MMA共重合体とジメチルビニルクロロシランとの縮合物のトルエン溶液である.試薬接着剤を用いて, アクリル棒にシリコーンゴムを接着させ, 80℃の熱水中に浸漬後, 引張強さを測定して, その接着強さを評価した.試作した付加型シリコーンゴム用接着剤を用いてアクリル棒に付加型シリコーンゴムを接着させたところ, 80℃の熱水中に10日間浸漬しても接着強さは変わらず, 優れた耐久性を示した.したがって, 試作した接着剤を付加型RTVシリコーンゴムとアクリル義歯床との接着に応用するならば, 耐水性が高く, 口腔内で義歯床から剥離しにくいシリコーン系弾性裏装材を開発しうる可能性がある.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1988-09-25
著者
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