Co-Cr合金, Ni-Cr合金および純チタンとシリコーンゴムとの接着に関する研究
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概要
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シリコーンゴムとアクリルレジンとの接着を発展させて, シリコーンゴムによる金属床のリライニングをも可能にするために, シリコーンゴムを床用金属(Co-Cr合金, Ni-Cr合金および純チタン)に接着させることを目的として, いくつかの方法を試みた.-SiH基を有するモノマー(γ-MPTDMS)を合成してMMAと共重合させた.(4-MET/MMA)コポリマーをプライマーとして, シリコーンゴムをアクリルレジンに接着させる(MMA/γ-MPTDMS)コポリマーを含有する接着剤(γ-MPTDMS接着剤)を用いて, Co-Cr合金に対してシリコーンゴムを接着させたとき, 乾燥時49kgf/cm^2の引張り接着強さを得たが, 4℃と60℃の水中に各1分間保つサーマル・サイクリングを500回行う耐水試験に接着試験体は耐えなかった.次いで, (MMA/4-MET)コポリマーと(MMA/γ-MPTDMS)コポリマーとの混合溶液を接着剤として用いたところ, 混合ポリマー中の(MMA/4-MET)コポリマーの割合が高いほど引張り接着強さは低下し, (MMA/γ-MPTDMS)コポリマーのみを用いたときに, もっとも高い接着強さを示した.すなわち, シリコーンゴムとアクリルレジンとの接着剤ポリマーである(MMA/γ-MPTDMS)コポリマーは, シリコーンゴムと金属との接着にも有効であることが明らかになった.このγ-MPTDMS接着剤を用いたとき, 乾燥時にはCo-Cr合金, Ni-Cr合金, および純チタンのいずれの金属もシリコーンゴムに対して良好な接着を示し, それぞれ, 48, 44, 41kgf/cm^2の引張り接着強さを示した.また, サンドブラスト処理を行うことによって, 耐水性が向上した.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1992-09-25
著者
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