シリコーン系義歯床裏装材用接着剤の開発
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
シリコーン系弾性裏装材のアクリル義歯床に対する接着の耐久性を向上させるために, 付加型シリコーンゴム用の接着剤を試作した.すなわち, シリコーンゴムと化学的に反応する官能基(≡Si-H基)を有する接着剤用アクリルモノマー(γ-MPTDMS)を合成し, このモノマーとMMAとの共重合体のトルエン溶液を接着剤として用いて, アクリルレジンに付加型シリコーンゴムを接着させた.引張り接着強さを測定した結果, 10重量%程度の濃度までは, 接着剤中の共重合体の濃度の高い方が接着強さが高くなることを認めた.また, 試験体を80℃の熱水中に14日間浸漬しても接着強さはわずかしか低下せず, 優れた耐水性を示した.したがって, 試作した接着剤を付加型RTVシリコーンゴムとアクリル義歯床との接着に応用するならば, 耐水性が高く, 口腔内で義歯床から〓離しにくいシリコーン系弾性裏装材を開発しうると考える.
- 1991-05-25
著者
関連論文
- Co-Cr合金, Ni-Cr合金および純チタンとシリコーンゴムとの接着に関する研究
- 光重合型コンポジットレジンに関する研究 : その2 成分の屈折率がレジンの硬化度におよぼす影響
- 光重合型コンポジットレジンに関する研究 : その1 成分の屈折率と硬化深さとの関係
- シリコーン系義歯床裏装材用接着剤の開発
- 義歯床裏装材に関する研究 : アクリル樹脂とシリコーンゴムとの接着における耐久性の向上