歯科応用を目的とした侵入型合金元素によるチタンの熱処理固溶硬化 : I.ビッカース硬さへの効果
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概要
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歯科用チタン製品を強化する方法としてガス分圧をコントロールした雰囲気中で熱処理(500〜1, 200℃, 10^<-5>〜760torr O_2, N_2, C_6H_6および真空)を行い, 表面から侵入型合金元素を拡散させ, 固溶硬化を図ることを試みた.酸素, 窒素, 炭素の各侵入型合金元素について, 固溶後のビッカース硬さを測定し, 効果を比較した.試料断面の硬さ分布は表面硬化層と内部均一硬さ層から成り, 前者の厚さは拡散活性化エネルギーから計算される予想値とよく一致した.熱処理に伴う表面生成物をX線回折で調べた.各侵入型合金元素の反応性, 拡散度, 固溶の難易度, 強化能について特性を比較した.窒素は酸素に比べ反応性については不活性であるが固溶効果は類似しているのに対し, 炭素は固溶度が小さく容易に炭化膜を形成し, また強化度も高くない点で固溶効果特性が異なっている.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1993-01-25
著者
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