金銀パラジウム合金鋳造体の疲労強度に及ぼす熱処理の影響
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概要
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歯科用金銀パラジウム合金の疲労強度に及ぼす熱処理の影響を検討した.2mmφ×14mmの平行部と把持部を有するダンベル型試片を鋳造し, メーカー指示通りの熱処理を行った.引張試験と疲労試験は試片に伸び計を装着して万能試験機による静的および動的試験を行った.ステアケース法を用いて片振りサイン波, 周波数5Hzで, 10^5回に対する疲労強度を求めた.その結果, 疲労強度は鋳放し, 軟化, 硬化の順にそれぞれ321.5, 288.8, 320.8MPaであり, 疲労/引張の比はそれぞれ, 0.546, 0.568, 0.428, であった.また疲労試験時の伸びの増加からクラックの発生と進展が観察された.以上の結果, この合金の鋳造体はメーカー指示通りの硬化熱処理を行っても疲労強度が向上しないことが示唆された.
- 1997-03-25
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