レジン床の溶接に関する研究(その5) : ポリサルホンのソルベント溶接について
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概要
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歯科用ポリサルホンの修復および調整方法の一連の研究として, 溶剤による溶接を行い, 溶接強度と溶接状態を検討した.溶剤だけをポリサルホン表面に塗布した場合には十分な溶接強度は得られなかったが, ポリサルホンをクロロホルムに溶解させたドープセメントを用いた場合には, ポリサルホン濃度が23%のときに溶接効率は約50%に達した.被着材にスカーフを付けることにより溶接強度は上昇し, スカーフ角度が30°になると母材で試料は破断した.母材の引張試験ではネッキングが生じ, 試料は約100%伸びるが, 溶接した試料では弾性率に急激な変化が見られ, 伸びは6〜10%程度であった.母材の破断面は滑らかであるが, 溶接面ではドープセメントとして用いたポリサルホンが剥離しているのが見られた.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1982-11-25
著者
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木村 博
大阪大学歯学部歯科理工学講座
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寺岡 文雄
大阪大学歯学部歯科理工学講座
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木村 博
大阪大学歯学部
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寺岡 文雄
大阪大学歯学部歯科理工学教室
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斉藤 隆裕
阪大・歯・小児
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斉藤 隆裕
大阪大学歯学部小児歯科学講座
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